「正社員を希望しているのに、無期雇用派遣ばかり勧められる」「面談でこちらの希望を否定され続ける」──そんな声は20代前半の製造業・第二新卒層で特に多く聞きます。本記事では、“要注意エージェント”の見分け方と、正社員を目指すための具体的ステップをまとめました。

のりこ:正社員希望なのに、また派遣の求人…。面談もずっと否定されて、心が折れそう…。

ごろう:それ、担当の“合う合わない”が大きい。切り替えの判断基準を持っておこう。

エージェント(なおこ):派遣=悪ではないけど、希望と違う提案が続くなら担当変更・乗り換えも戦略です。
要注意サイン:その担当、今すぐ見直すべき?
① 否定から入るコミュニケーション
- 年収・福利厚生・勤務地など、希望の前提を否定してくる
- 根拠を示さず「その年齢では無理」「夢物語」と断言
誤解しがち:
「現実を教える=全部否定する」ではありません。代替案の質が見極めポイント。
② 派遣・契約に偏った提案
- 無期雇用派遣のみ連発・メーカー正社員は「ほぼ無理」と断定
- 求人票の就業形態・雇用主の説明が曖昧
「職歴づくりのためのワンクッション」は戦略としてあり。ただし本人の意思が最優先。
③ 書類づくりが雑/選考に急かす
- 短時間・テンプレのみで経歴棚卸しをしない
- 志望理由・スキルの翻訳支援がないまま大量応募を迫る
良い担当は、「経験→強み→応募先の要件」までを一緒に言語化します。
無期雇用派遣と正社員のちがい(要点だけ)
項目 | 無期雇用派遣 | メーカー等の正社員 |
---|---|---|
雇用主 | 派遣会社 | 配属企業(メーカー等) |
配属・異動 | 派遣先都合で変動しやすい | 社内異動が中心 |
賃金テーブル | 派遣会社の規定に依存 | 企業の等級・評価制度に連動 |
キャリア設計 | 案件次第で一貫性が崩れやすい | 職種軸で積み上げやすい |
向いている人 | 勤務地柔軟/多様な現場経験 | 特定領域で専門性を磨きたい |
結論:「正社員×メーカー志望」なら、その前提で伴走してくれる担当を選ぶのが最短です。
正社員を目指す人の「乗り換え基準」チェックリスト
- 希望(勤務地・雇用形態・職種)を初回で正確に要約してくれた
- 求人提案に理由(要件・自分の強みとの合致)が添えられている
- 履歴書・職務経歴書の添削が具体(数字・役割・成果)に踏み込んでいる
- 派遣提案時もメリデメを中立に説明し、意思を尊重する
- 連絡速度・面接調整・フィードバックが妥当
3つ以上×が付くなら、担当変更 or 他社へ乗り換えを検討。
“今すぐできる”具体アクション
- 担当変更を依頼:「希望と提案のミスマッチ」を理由に丁寧に。会社自体は良い場合も多い。
- 他社を併用:製造業×20代の書類通過実績がある会社を増やす。
- 書類の底上げ:保有資格(危険物乙種全類/特化物/3級機械検査/ガス溶接 等)を要件語に変換。
- 求人の見極め:雇用主・就業形態・配属部門・残業実績・評価制度は面談前に確認。

のりこ:資格はあるけど、強みに落とし込めてないかも…。

なおこ:「何ができる」まで言い換えましょう。
例:3級機械検査技能士 → 「測定器(ノギス・マイクロ・ダイヤルゲージ)での受入・工程・出荷検査に対応。検査手順の標準化で不適合率▲◯%」
コピペで使える:丁寧な「お断り/辞退」テンプレ
件名:ご提案求人の選考辞退のお願い(氏名)
◯◯株式会社
◯◯様
いつもご支援いただきありがとうございます。◯◯(氏名)です。
このたびご提案いただいた「(求人名)」につきまして、
私の志向(雇用形態:正社員/業種:メーカー/勤務地:地元)と
方向性が異なるため、今回は辞退させてください。
引き続き、上記志向に合致する求人を中心にご提案いただけますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(署名)
編集部おすすめ:相性が良い“伴走型”エージェントの見極め方
- ヒアリングの深さ:志望動機が言語化されるまで掘る
- 求人説明の透明性:雇用主・就業形態・評価・残業実績を数字で
- 面接対策:想定問答+深掘り質問のリハーサルがある
- 製造業×第二新卒の実績:通過率・内定までの平均応募数を開示
まずは「担当変更」+「他社併用」で土台づくり
希望に沿った提案と書類・面接の伴走が、正社員内定の近道。
今日のまとめ
- 否定から入る/派遣一択/書類が雑は要注意サイン
- 正社員志向なら、担当変更 or 他社併用で軌道修正
- 資格は「できること」言語化+数字で強みに