甲南大学（運営母体：学校法人 甲南学園）職員の平均年収と財務状況を分析！平均年収は1,080万円！ 就職・転職で後悔しない年収の調べ方！オススメポイン１１選、気になるポイント３選！

学校法人の職員人件費支出について、簿記の観点から説明いたします。
職員人件費支出には、以下の項目が含まれると考えられます。

主な構成要素

• 給与
  • 基本給
  • 諸手当（役職手当、通勤手当、住宅手当など）
• 賞与
  • 夏季賞与
  • 冬季賞与

法定福利費用（業種や地域によって多少の変動はありますが、おおよそ15〜17%の範囲内に収まることが多いようです。）

• 健康保険料（事業主負担分）
• 厚生年金保険料（事業主負担分）
• 雇用保険料（事業主負担分）
• 労災保険料

退職給付費用（一般的に、退職給付費用は給与総額の10〜15%程度とされています。ただし、これは業種や組織によって大きく異なる可能性があります。
国立大学法人の場合、国家公務員の退職給付制度に準じることが多く、給与の約34%が退職給付に充てられるケースがあります。
私立大学の場合は、各大学の財政状況や方針によって大きく異なります。一般的な企業と同様に、10〜15%程度である可能性が高いですが、具体的な数値は公開されていないことが多いです。）

• 退職金積立金
• 退職給付引当金繰入額

法定福利費用（10〜17%）➕退職給付費用（10〜15%）🟰合計（20〜32%）

まずはざっくり計算してみましょう！

法定福利費用（10〜17%）➕退職給付費用（10〜15%）🟰合計（20〜32%）は32%で計算します。

このざっくり計算をだす目的は、専任職員の最下限の平均年収を確認するための計算です。

次は非専任職員の人件費を省いて、より精度を上げた専任職員の平均年収を出して見ましょう。

その分の精度は落ちますが、十分参考にはなると思われます。

凄いですね！

そうですね。

平均的な金額ですね。

そうなんです。

だからこそ決算書と事業報告書は就活前から見ておく必要があるんですよ！

人生設計が狂いますからね。

上の図は貸借対照表で、これで学校法人の現在の財産の状態が判断できます。

普通は資産・負債・純資産に分類されますが、

学校法人の場合はこれに繰越収支差額が追加されます。

これは翌年度繰越収支差額に振り分けられ、翌年の現金預金として扱われます。

大学は利益を求めてはいけないという前提があるので、この繰越収支差額を使って無理やり収支均衡を保ってるんだよ。

翌年度に繰越はしているものの、大学法人の利益に間違いはないよ。

貸借対照表の内訳を円グラフを使って比率で出して見ました。

資産は「純資産➕繰越収支差額🟰93.47%%」と考えて、

負債としては、「固定負債➕流動負債🟰6.53%%」。

学校法人甲南学園の財務状況について、特に重要な良い点と悪い点をまとめて分析します。

良い点

1. 現金や預金の増加:
   学園が持っている現金や預金が約24億円増えています。これにより、学園は急な支払いにも対応しやすくなり、安定した運営ができるようになっています。
2. 借金の減少:
   学園の長期間にわたる借金が約9億円減っています。これにより、将来的に支払う利息の負担が減り、学園の財政がより健全になります。
3. 学園の資金の増加:
   学園が運営や施設のために使えるお金が約13億円増えています。これにより、学園の財政が強化され、将来的にさらに発展する可能性が高まっています。

悪い点

1. 建物の価値の減少:
   学園が所有する建物の価値が約11億円減っています。これは、建物が古くなってきている可能性があり、将来的に修理や建て替えの費用が必要になるかもしれないことを示しています。
2. 収入と支出のバランスの悪化:
   学園の収入と支出の差が約1億円悪化しています。これにより、学園の運営におけるお金のやりくりが今後難しくなる可能性があります。

これらの点は、甲南学園の今後の運営に大きな影響を与える可能性があり、特に財務面での対応が必要です。

以下の事業活動収支計算書で何でどのくらい稼いでいるのかを見て見ましょう。

以下の３つが大学法人の収入の種類になります。

• 教育活動収支
• 教育活動外収支
• 特別収支

それでは見ていきましょう！

教育活動収支・教育活動外収支は過去８年間は黒字。

教育活動収支に赤字が多いのが気になります。

詳細な数字を確認したい場合はこちらで確認できます。

良い点:

• 経常収支の安定:
  2015年度以降、黒字を継続しており、2023年度の経常収支差額は約3.3億円の黒字を記録しています。これは、財務が安定していることを示しています。
• 学生生徒等納付金収入の増加:
  主要な収入源である学生生徒等の納付金収入が増加し、2015年度の約106億円から2023年度には約112億円に伸びています。収入の安定が確認できます。
• 経常費等補助金の大幅な増加:
  補助金収入が大幅に増え、2015年度の約11.7億円から2023年度には約18.2億円にまで伸びました。これは、外部からの支援が増加していることを意味します。
• 継続的な黒字:
  基本金組入前の収支差額は、全期間で黒字を維持しており、2023年度も約3.3億円の黒字となっています。これは、財務の安定性を示す重要なポイントです。

課題:

• 教育活動収支の不安定:
  教育活動の収支が安定せず、赤字と黒字を繰り返している状況が続いています。2023年度は約7000万円の赤字となり、今後の課題として改善が求められます。
• 人件費の高水準:
  人件費が経常収入の約52%を占める高い水準にあり、2023年度には約77億円に達しています。これは、財務の柔軟性に影響を与える可能性があり、適正化が必要です。

総括として、甲南大学は全体的に安定した財務状況を維持しているものの、教育活動収支の改善や人件費の適正化が今後の課題として残っています。特に、基本金組入前の収支差額が黒字を維持していることは、大学の財務健全性を示す重要な指標です。

こちらグラフは収入の積み上げ推移グラフです。

収入：

受取利息・配当金: 2015年度の268百万円から2023年度には401百万円に増加しており、投資運用の成果が見られます。

学生生徒等納付金: 2015年度から2023年度にかけて、11,262百万円まで緩やかに増加しており、安定した主要な収入源となっています。

補助金収入: 2015年度は1,172百万円でしたが、2023年度には1,822百万円と大幅に増加し、財政基盤の強化に貢献しています。

次は支出を見てみましょう。

こちらは支出の積み上げ推移グラフです。

支出：

教育研究経費: 2015年度の4,921百万円から2023年度には6,098百万円へと増加しています。教育の質向上には必要な支出ですが、収支バランスの維持に注意が必要です。

人件費: 約77億円で推移しており、大きな変動はありませんが、収入の増加と比較して減少していないため、今後の課題となる可能性があります。

総合評価：

収入面では、学生生徒等納付金や補助金収入が安定的に増加しており、全体として良好な傾向にあります。一方で、支出面では人件費が高止まりしており、教育研究経費も増加傾向が続いているため、今後は支出の管理が重要となるでしょう。

経常収支差額比率（経常収支差額÷経常収入）は、一般的に大学・短期大学の平均が3〜10%とされていますが、今回提供されたデータには具体的な数値が含まれていないため、正確な評価は難しい状況です。

また、積立率や収容定員充足率といった他の重要な指標についても情報が不足しているため、財務全体の健全性を判断するには、さらなるデータが必要です。

そうですね。

学校法人 甲南学園が運営する学校の学生・生徒数は以下を集計したものです。

• 甲南大学
• 甲南高等学校
• 甲南中学校

学校法人 甲南学園の状況を最も重要な点に絞って総評すると、以下のようになります：

1. 安定した経営基盤
   定員充足率が9年間にわたり105%から110%の範囲で推移しており、安定した学生確保が実現されています。これは甲南学園の教育の質と評価の高さを反映しており、財政基盤の安定にも寄与しています。
2. 適切な定員管理と志願者数の回復
   令和5年度には収容定員を減少させつつ、志願者数が回復し、定員充足率が110.68%に上昇しました。これは、18歳人口の減少を見据えた適切な定員管理と学園の魅力向上の取り組みが成功していることを示しています。
3. 今後の課題
   18歳人口のさらなる減少に備え、留学生や社会人学生の受け入れ拡大など、多様な学生確保の戦略を検討する必要があります。また、志願者数の安定化と教育の質のさらなる向上が求められます。

これらの点から、甲南学園は現在、安定した経営基盤を維持しつつ、将来に向けた戦略的な取り組みを行っていると評価できます。今後も社会のニーズに応える教育機関としての役割を果たしていくことが期待されます。

学校法人で運営している学校は以下の通りです。

• 甲南大学
• 甲南高等学校
• 甲南中学校

就活で大学職員を狙ってるなら、ここは必読ですね！

• これから大学がどこを向い行くのか？
• 目標達成のために、現在どんな課題があるのか？
• どうやって目標を達成しようとしているのか？

読むだけでも大変ですが、面接の時には役立ちますよ。

事業報告書はこちらで確認できます。

私立大学の年収と一般企業との年収を比較してみました。

データ元は有価証券報告書です。

就職希望企業ランキングに掲載されてる企業をメインに、年収を調査して比較してみました。

甲南大学の学生さんの主な就職先は以下となります。

大学の年収と比較してみると良いよ。

ランキング表の右端のデータは純利益の推移（単位：百万円）となってます。

企業の成績表ですね！

でも純利益は一般企業と比べると低いんですね。

後、注意して見てもらいたいのが、勤続年数ですね。

こちらも途中退職してる人が意外に多いのにびっくりしました。

そうですね。

簿記や株取引をしてれば、知る機会もあるとは思いますが、知らない人のほうが多いですよ。

でも自分が働こうとしている企業の平均年収を知らないと、将来の人生設計が狂ってしまうので、就活する上で超重要項目の一つですね。

もちろん年収だけで決めるのも危険ですから注意して下さいね。

その企業の業績も含め、総合的に良かったら候補にしたら良いですよ！

それでは有価証券報告書で年収を確認してみましょう！

では早稲田大学の上位就職先企業を例にして確認してみましょう！

早稲田大学 2023年度 学部・研究科別 上位就職先企業・団体

順位	業種名	事業所名	全学部計
1	専門サービス	アクセンチュア	100
2	情報サービス	ＮＴＴデータグループ	98
3	情報サービス	ベイカレント・コンサルティング	85
4	普通銀行	みずほフィナンシャルグループ	79
5	専門サービス	デロイトトーマツコンサルティング	66
6	損害保険業	東京海上日動火災保険	64
7	地方公務員	東京都職員Ⅰ類	64
8	電気機械器具製造業	富士通	60
9	電気機械器具製造業	日本アイ・ビー・エム（日本ＩＢＭ）	58
10	電気機械器具製造業	日本電気（ＮＥＣ）	58

https://www.waseda.jp/inst/career/about/data/

外資系は置いといて、第２位のＮＴＴデータグループの年収を確認してみましょう。

では検索窓で、「ＮＴＴデータグループ IR」で検索してみます。

赤枠の「有価証券報告書等」をクリックします。
「有価証券報告書」がなければ「IRライブラリ」をクリックして、「有価証券報告書」をクリックすると以下の画面が開きます。

「2024年3月期 有価証券報告書（PDF：5.4MB）」の通期をクリックすると、下の有価証券報告書が開くので、事業年度が通期（１年間）になってるのを確認します。

１年間になってない場合は、四半期ごとに報告されてる途中のものなので、通期（１年間）の有価証券報告書を探しましょう。

それでは下にスクロールして、目次を確認します。

「従業員の状況」を確認し、そこまで下にスクロールします。

赤枠の部分が平均年収の情報です。

NTTデータグループの平均年収は9,057,000円ですね。

そうなんですよ！

自分が就職しようと思ってる企業の平均年収くらいは有価証券報告書で確認はしておきましょう！