転職ノウハウ
来年2月に転職予定。再就職手当と納税の不安をゼロにするガイド
「自己都合退職だけどお金が不安…」という声に、申請の手順・税金と社保の備え方・エージェントへ相談できる範囲を会話形式で解説します。

のりこ 転職活動中
人間関係で自己都合退職予定。来年2月ごろ転職します。再就職手当の申請と、税金の備えが不安です…どこに何を相談すればいいですか?

なおこ 転職エージェント
求人探し・選考対策・条件交渉は私の守備範囲。再就職手当・失業給付はハローワーク、住民税・国保は市区町村、所得税は年末調整や確定申告の領域です。窓口を分けて進めるのが最短ですよ。
① 再就職手当(就業促進手当)申請の進め方
要点サクッと
- 正式名称は「再就職手当」(雇用保険)
- 失業給付をもらい切る前に就職が決まるともらえる可能性
- ハローワーク経由の手続きが必須
主な準備物
- 離職票(1・2)
- 本人確認書類・マイナンバー
- 雇用保険被保険者証(あれば)
- 再就職先の雇用契約情報(入社日、雇用形態 等)
申請のステップ
- 退職後7日以上の待期を経て、ハローワークで求職申込み&雇用保険の手続き。
- 失業認定を受ける(初回認定日までに書類提出)。
- 転職先が決まったら、再就職手当申請書を提出(就職日・雇用見込みなどの確認あり)。
- 審査完了後、支給(要件を満たす場合)。

ごろう 転職活動中
内定が早く出ても、ハローワークに一度も行ってなければダメ?

なおこ 転職エージェント
はい。求職申込みと失業認定を経ていることが前提。速攻で次が決まる人ほど、退職前から段取りしておきましょう。
注意:再就職手当は要件・支給率・就業形態に条件があります。疑問点は必ず最寄りのハローワークで最新情報を確認してください。
② 納税&社会保険の備え方(貯金以外の対策)
住民税(前年所得ベース)
- 翌年6月〜翌々年5月にかけて課税・納付。
- 退職時に会社が一括徴収する場合あり。難しければ普通徴収(自分で払う)へ変更相談。
- 口座振替・納付書・コンビニ・スマホ決済など支払い方法の選択が可能。
所得税(年末調整 or 確定申告)
- 年内に転職:源泉徴収票を新会社へ提出し年末調整。
- 年をまたぐ/無職期間あり:確定申告で精算。
- 医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税)もお忘れなく。
健康保険・年金(空白期間の対応)
健康保険
- 次の就職まで:国民健康保険 or 任意継続を選択検討。
- 保険料が厳しいときは減免制度を市区町村に相談。
年金
- 会社員→空白期間は国民年金へ切替。
- 支払い困難なら免除・猶予を申請(将来の受給額に影響するため要確認)。
キャッシュ対策(貯金以外)
- 納付方法の分割化(口座振替・期別納付)で資金繰りの平準化。
- 控除の最大化(社会保険料控除、iDeCo、生命保険料控除 等)。
- 任意継続・国保は試算して安い方を選ぶ(電話で概算試算OK)。
③ エージェントに相談できる範囲と、役所の窓口

なおこ 転職エージェント
面接対策・職務経歴書・条件交渉・入社日調整はお任せください。
一方で、再就職手当や保険・税金は正式にはハローワーク/市区町村/税務署の所掌です。私からは「段取り」と「誰に何を聞くか」をご案内します。
エージェントに聞くと良いこと
- 入社日調整(失業給付の影響・手続きスケジュール)
- オファー条件の交渉(年収・手当・試用期間の取り扱い)
- 入社後の初回給与日までの資金計画の立て方
公的窓口に聞くこと
- ハローワーク:再就職手当、失業給付の要件・手続き
- 市区町村:住民税、国民健康保険、減免・分納、国民年金の免除・猶予
- 税務署:確定申告、控除の取り扱い
今日からできるチェックリスト
退職前に
- 源泉徴収票・雇用保険被保険者証・年金手帳の所在確認
- 退職月の住民税の一括徴収の有無を人事に確認
- 健康保険は任意継続と国保の概算保険料を両方試算
- ハローワークの来所予約(求職申込みの準備)
退職後〜入社までに
- 求職申込み→失業認定の実施
- 国保・国民年金の手続き(必要な場合)
- 転職先決定後は再就職手当の申請を忘れずに
- 支払い方法の切替(口座振替・分納)で資金繰り平準化
やりがちなNG
- ハローワークへ行かずに入社が決まり、再就職手当の要件を満たせない
- 源泉徴収票を紛失し、年末調整・確定申告が遅れる
- 任意継続・国保の比較をせず高い方を選んでしまう
ミニFAQ
Q. 自己都合退職だと不利になりますか?
A. 失業給付の「給付制限」等で待機が生じる場合があります。再就職手当そのものは要件を満たせば対象になり得ます。詳細はハローワークで最新要件をご確認ください。
Q. ふるさと納税は転職年でも使えますか?
A. 年間の課税所得に応じて控除上限が決まります。年内の収入見込みが読みにくい場合は控えめに設定し、ワンストップ特例 or 確定申告を選びましょう。
不安を減らすには「段取り」と「プロの併用」
求人探しはエージェント、制度確認は役所。役割分担で最短ルートを。
※本記事は一般的な情報です。最新の制度・要件は必ず公式窓口でご確認ください。
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